2023年10月19日(木)
ご出席いただきありがとうございます。
昨日、私は、キューバに駐在するアラブ連盟加盟国の大使をお迎えし、緊急な解決の必要性について意見交換を行いました。私は、パレスチナとアラブの大義に対する私たちの揺るぎない連帯を確認しました。
キューバは、ガザの住民に対する無差別爆撃と、家屋、病院、民間インフラの破壊を強く非難します。
集団的懲罰、国際人道法の重大な違反、戦争犯罪、人道に対する罪を構成するこのような行為を正当化することは、決してできません。
私たちは、民族、背景、国籍、信仰の有無にかかわらず、今回のエスカレーションの結果、一般市民や罪のない人々が殺害されたことを強く非難します
私たちは、キューバのアラブ人およびヘブライ人社会の痛みを分かち合います。
現在の重大な局面において、国連安全保障理事会は、現在進行中の虐殺の停止を求めることさえできていません。
米国政府は、昨日、国連安全保障理事会で、ガザへの援助アクセスを可能にし、市民の保護を確保するために、単に戦闘の人道的一時停止を求めるだけの提案に拒否権を発動しました。時期尚早だという口実を使ったのです。それは、停戦を求めるものではなく、無差別かつ犯罪的な攻撃を受けているガザの民間人に援助を届けるための人道的な一時停止を求めるだけの決議案でした。
米国政府のこの決定は、遺憾であるだけでなく、危険でもあります。アメリカ政府の立場は、現在のジェノサイドへのエスカレーションを止め、平和への道を追求することを危うくするものです。
しかし、これは誰も驚くことではありません。米国政府は、パレスチナに関する安保理の行動を妨害し、中東の平和と安定を損なってきたイスラエルの歴史的な犯罪の共犯者ですし、それを許してきた責任があります。
米国は、パレスチナ問題を含む中東情勢に関連する46件の安保理決議に拒否権を発動してきました。
私たちは、この10日以上にわたって、中東における重大な事態を大きな懸念、落胆、衝撃をもって見守ってきました。
パレスチナの占領地であるガザ地区とヨルダン川西岸地区では、極めて大規模な人道的大惨事が起きています。
イスラエル軍の諸司令官によって発表されたガザ地区への地上侵攻は、予測不可能な結果をもたらすでしょう。
現在の状況は、75年にわたる不法な占拠の結果であり、パレスチナ人の固有の領土における不可侵の権利の侵害の結果です。
イスラエル政府が平然と行動しているのは、その行動に対して責任を問われることはないという自信と、米国政府をはじめとするNATOの同盟国の支持があるからにほかなりません。
イスラエルは、関連する国連決議に違反し、第4ジュネーブ条約(紛争当事国又は占領国の権力下にある外国人等の占領国としての義務)に明白に違反しています。
紛争を包括的、公正かつ永続的に解決するためには、パレスチナ人民が、自由に自決に対する不可侵の権利を行使し、1967年以前の国境線内に、東エルサレムに首都を置き、難民の帰還を保証する、独立した主権を有するパレスチナ国家を建設することが不可避的に必要です。
これは、非同盟運動、77グループ+中国の確固とした歴史的な立場です。77グループ+中国は、9月中旬にニューヨークの国連本部で開催された閣僚会合で採択した声明で、この立場を改めて表明しています。
行動の無罪判断、不作為、二重基準、あるいは沈黙の一瞬、一瞬の間に、一層の無実の命が失われるでしょう。直ちに行動を起こさなければなりません。
この観点から、キューバ外務省は、次のことを提案します。
1.停戦の緊急な呼びかけを行う。
2.好戦的な言辞の中止を要求する。
3. 米国政府がイスラエル政府の残虐行為を擁護するために、反民主的で時代遅れの拒否権を行使して、引き続き安保理を麻痺させないよう要求する。
4. 国連総会第10回緊急特別総会の即時再開を要求する。総会の最優先課題は、暴力の停止、戦闘の終止、パレスチナ人民への緊急かつ適切な人道援助の提供を実現することとする。
5. ガザの壊滅的な状況に対処するため、国連の調整の下、緊急人道支援を緊急に動員することを要求する。すべての関係国に対し、そのような必要不可欠な人道援助の入国と配布を促進するよう要請する。
6. 国連総会および国連安全保障理事会に対し、パレスチナ住民の国際的保護を確保するために必要なあらゆる措置をとるよう要請する。
7. 非同盟運動(NAM)、77カ国グループ、ラテンアメリカ・カリブ海諸国共同体(CELAC)など、国際政治協同・統合のさまざまな機関に対し、暴力の激化を食い止めるために積極的な役割を果たすよう要請する。
キューバは、現在の状況に終わらせるために、正当な国際的努力をあらゆる可能な方法で支援し、貢献していきます。
(キューバ共和国外務省)