ミゲル・マリオ・ディアス=カネル・ベルムデス、キューバ共産党中央委員会第一書記兼共和国大統領が、2024年3月8日「革命66周年の年」コンベンション・パレスで開催された第11回キューバ女性連盟大会の閉会式で行った演説。

出所:グランマ紙

2024年3月8日

(速記版-共和国大統領府)

 

親愛なる、キューバ革命の指導者である、ラウル・カストロ・ルス革命軍将軍、

党、国家、政府の指導部の同志の皆様、

親愛なる女性連盟員の皆様、

 

まず、初めに、キューバ女性組織の書記長にふさわしい再選を果たしたテレサ・アマレージェ・ボウエさんと、キューバ女性の優れた模範であるキューバ女性連盟(FMC)、その全国委員会および書記局の指導部に選出された同志の皆さんにお祝いを申し上げます(拍手)。

 

同志の皆さん、おめでとうございます!おめでとうございます、また、ありがとうございます。

困難に負けることもなく、優しさを失うこともなく、この国の最も困難な時に恐れずに立ち向かっている皆さん、大会を盛り上げてくれた喜びに限りなく感謝します。

娘たち、母たち、祖母たちの愛に感謝します。それを、強大で、卑劣な隣人の憎悪は、決して消し去ることができませんでした。

私たちを鼓舞し、革命のエネルギーを常に更新してくれる創造的な抵抗に感謝します。それは、他でもないあなたがたの象徴です。

 

これらの類のない歌、持続可能な開発を守るための経済的エンパワーメント、食料生産への参加と食料主権を守るための物語、地域活動と愛国主義の物語に感謝します!皆さんは、それらを私たちの島々の隅々からハバナにもってきました。それは、キューバ人女性を、不可能を克服する人々と定義づけるものです。

キューバの女性たちが、ここで示したように、私たち自身の才能、私たち自身の努力、私たち自身の仕事によって、強化された封鎖に勝利することができるという確信において、私たちを奮い立たせる良い経験があることを、私たちはここで再び目の当たりにしました。 このような良い経験はまだ例外であり、私たちは今、このような例外を確実に増やし、一般のものにしていかなければなりません。

 

なぜなら、独立闘争を戦った、アナ・ベタンクール(1833~1901)、マリアナ・グラハレス(1815~1893)、アマリア・シモーニ(1842~1918)の時代から、革命闘争を戦った、アイデ・サンタマリア(1922~1980)、メルバ・エルナンデス(1921~2014)、ビルマ・エスピン(1930~2077、ラウル夫人)、セリア・サンチェス(1920~1980)、シエラ・マエストラのゲリラ戦のラス・マリアナス女性分隊、そしてここに集まって夢や不満を語る皆さんの時代まで、キューバ女性の優しくも確固たるキューバ女性の強さは、キューバ女性の力に対峙し、革命を攻撃する活動に生きている人々の憎しみはなく、愛だからです。

子供たち、祖国、革命の成果、権利を守ろうとするとき、彼女たちは恐るべきキューバの雌ライオンに変身するかもしれませんが、そのようなときでさえも、彼女たちを動かすのは革命的な愛であり、すべてに勝利する力強い感情です。

 

この基本的な理由から、キューバ人女性に話すことは常に大きな名誉であり、大きな責任です。 特に、今日はそうです。皆さんは、国際女性デーに従って、第11回大会の閉会式を開催しています。国際女性デーは、世界レベルで蔓延する差別的な秩序に対する女性の反抗を示すものであり、この秩序はいまだ消滅していません。

1908年のこの日、ニューヨークで、129人の女性繊維労働者が、権利を要求するために外出することを阻まれた工場で生きたまま焼かれた、という事実を無視することはできません。 彼女たちの殉教が、国際女性デーの宣言のきっかけとなったのです。

1910年、コペンハーゲンで開催された第2回社会主義女性会議で3月8日を祝うことに成功したのは、誇り高き共産主義者クララ・ツェトキン(1857~1933ドイツの女性解放運動家)に率いられた社会主義女性たちでした。 彼女たちはニューヨークの女性労働者の勇気を正当化しただけでなく、女性を無視できない社会的な力として認め、男性と対等な立場で政治的・経済的権利を享受すべきだという一連の先進的な要求を推進しました。

この出来事から1世紀以上が経過し、女性の戦いの要求は変化しましたが、女性に対する差別や様々な形の暴力は、人類全体の恥として、資本主義社会では解決されることなく、いまだに根強く残っています。

 

本日、私たちは本大会から、イスラエルが米国政府の支援を受けてパレスチナ人民に対して、とりわけパレスチナの女性と子どもたちに対して行っているジェノサイドと絶滅政策を改めて強く非難します。

キューバ革命は、1959年1月1日の勝利以来、その徹底した解放と人道主義により、平等と社会正義に基づく包括的なモデルの開発を推進し、あらゆる形の差別、特にジェンダーに基づく女性に影響を及ぼす差別の撤廃に公共政策の焦点を当てました。

キューバが、「女性に対するあらゆる形の差別の撤廃についての女性差別撤廃条約」に署名した最初の国であり、批准した2番目の国であることは偶然ではありません。このことにより、守るべき、この重要な国際的な法的基準を達成するという国としての約束を行ったのです。

革命の勝利からちょうど1年半後の1960年8月23日、キューバ女性連盟が設立され、その席上、フィデルの立会いのもと、キューバ革命の永遠のヒロイン、ビルマ・エスピン・ギジョイスが選出されました(拍手)。

私たちの国民が知っているように、連盟によって、キューバの女性たちは、単一の組織に統合され、その設立当初から、女性を雇用に、また革命の社会的・経済的変革計画に参加させることに成功しました。そして、その歴史的発展の中で、社会的・地域住民レベルでの新たな任務と責任を加えました。

こうしてキューバ人女性は、努力と模範と粘り強さによって獲得した、社会における重要な役割を果たすようになりました。 フィデルが言ったように、「女性ほど大きな犠牲を払った人々はいない(中略)また、日々の努力を偉業に変えるほどの努力をした人々もいない」。 革命による社会主義建設の論理は、キューバ人女性の解放において資本主義の論理を凌駕しました。

キューバ女性連盟の業績を見直すには、フィデル、ラウル、ビルマの遺産と行動を思い起こすことが必須であり、またビルマとともに、革命の中でこの革命の年月を通して私たちの社会の女性の成果を推進し、不可逆的なものにした、今では一人一人の名前を挙げることも不可能な何百、何千ものすべての同志を思い起こすことが必要です。

しかし、この人々は、また、私たちに不満の精神を植え付けました。この不満の精神は、私たちに、この敬意の日を、なすべきこと、前進すべきこと、要するに、いまだに私たちを悩ませている差別と暴力の名残をすべて根こそぎ消し去ることを思い出させるようになったのです。

これまで何度も申し上げてきたように、私たちは、革命が女性のために成し遂げてきたすべてのことを認めますが、立ち止まっていることも、満足していることもできません。 まだやるべきことはたくさんあります! 私たちは、女性を軽んじたり、女性の権利や尊厳、可能な限り最高の社会正義を目指す社会における正当な地位を傷つけたりすることになる、文化的な障壁や精神的なスキームを打破しなければなりません。 私たちにはまだ長い道のりがあるのです!

 

親愛なる同志の皆さん、

第10回大会と第11回大会の間に、「女性の地位向上のための国家プログラム」が策定され、承認されました。このプログラムは、国家の政治的意思の最良の表現であり、国内における男女平等の進展を促すものです。この計画は、国におけるジェンダーの平等に向かっての前進を促進し、私たちが清算しなければならない未理解や偏見が依然存在することに焦点を当てています。

本プログラムの基本方針は、本質的には新しいものではありませんが、この分野における革命の影響力を拡大し、総合的に強化するものです。 そして、国が現在没頭している変革の過程が、革命の成果において後退をもたらさないようにしなければなりません。そのようなものが見られる所では、どんな所でも直ちに是正しなければなりません。

「女性の地位向上のための国家計画」の実施を保障するために、中央省庁のすべての機関、および地方や自治体のレベルに至るまで、さまざまな機関が関与する広範かつ強力な作業計画が展開されています。 その目的は、公共政策の立案においてジェンダーの視点が優位を占めるようにし、社会における女性の発展に関わるすべての問題を繊細に監視することです。

 

こうした政策計画を支える立法の前進は目に見えており、家族法、刑法、刑の執行に関する法律、刑事訴訟法、手続法、ジェンダーの侵害の予防と監視の総合戦略、労働面における差別、暴力、セクハラという状況に対する行動規範があります。

これらの法的文書には、私たちが獲得した権利を行使し、他の保留中の権利を獲得するための非常に貴重なツールがあります。

ジェンダーに基づく暴力やあらゆる種類の差別に立ち向かうことは、これらの規則の内容だけでなく、「女性の地位向上のための国家計画」に含まれる行動や施策の中心でもあります。

 

キューバでは、女性に対する暴力の忌まわしい惨劇は、他国で見られるような残忍な表現には達していませんが、残念なことに頻繁に現れる事例は、私たちを憤慨させ、行動させるに十分であり、受け身となり、無関心で寛容なままでいることはできません。

革命の敵は、数字を都合よく、傾向的に利用し、操作します。 キューバ国家にとって、たった一件でも憂慮すべきことであり、容認できるものではありません。問題は、 社会主義社会の原則とは相容れない家父長制、否定的なパターンの存在の結果、命を削られ、あるいは今まさに裂かれようとしている人々、人間なのです。

レイプされた女性の名前をひとつ聞くだけで、私たちは憤りを感じ、政治的・法的なレベルで精力的に行動することができるはずです。しかし、このことは、一日の戦いではなく、恒常的な目的であることを、常に意識しておかなければなりません。

破壊的な反キューバプラットフォームは、フェミニサイドがキューバに存在するという考えを押し付けようとしています。 この言葉は、ジェンダーの理由による暴力事件を国の想像上の無策を示す用語です。それは、メディアが作ったものであり、キューバの現実とは全く無関係であると、私たちは、ここで断固確認することができます。キューバには無罪放免はありえませんし、ましてやあらゆる差別や、とりわけ女性に対する差別が動機となった犯罪においては、なおさらのことです!

先に述べた法規範には、女性の身体的、心理的、精神的一体性を損なう可能性のある幅広い犯罪を、犯罪とする非常に精緻な項目があります。

 

国内治安制度は、こうした犯罪の加害者すべてに立ち向かい、裁判にかけることを第一の使命としています。 同時に、裁判制度は、法律に従い、このような犯罪の加害者に対しては、水準の高い、模範的な判決を予見しています。

一例を挙げれば、2023年、キューバの裁判所は、女性殺害の加害者61人を処罰しました。 93%のケースで刑期は20年を超え、うち5人には無期懲役が言い渡されました。

これは、キューバ国家のこの種の行為に対する不寛容さを示す数字のほんの一部です。 しかし、このような犯罪に立ち向かうには、警察や裁判所だけでは不十分であることは誰もが認めるところでしょう。 予防と防止に重点を置いた、地域住民レベルでの一般市民と家庭の教育システムを改善することが急務です。

特に、ジェンダーに基づく暴力を受けやすい事件を、時期を失せず特定し、地域社会、居住地で予防的な行動をとることが必要です。警告の呼びかけ、早期警告、早期報告、注意と治療が、暴力が顕在化する社会的・家庭的環境への影響の一部として、そこに存在する組織の優先事項でなければなりません。

一方、私たちは、文化的で、教育的で、教養ある社会であり続けることをあきらめません。そして、教育や社会的コミュニケーションを通じて、暴力や差別のいかなる顕在化も非難することを推進することが必要不可欠です。

 

親愛なる同志の皆さん、

今大会は、基礎レベルから、特に現在の状況において、組織の問題について徹底した、非常に批判的な議論を推進しました。

基礎組織、すなわちブロックと基礎代表組織の弱体化を主な問題の一つと認識することは、キューバ女性連盟の指導部に、可能な限り短期間でそれらを活性化するための最も緊急かつ効果的な方法を模索することを義務付けています。 そうしないことは、全国で450万人近い連盟員を束ね、14,000を超えるブロックと82,000の基礎代表組織にその行動が具体化されているこの組織の深遠な社会的・大衆的感覚の論理を壊すことになります。 FMCが存在するかどうかは、その活動次第です。

ブロックとその基礎代表組織は、家から家、家族から家族、女性から女性の社会的活動に不可欠です。

地域住民社会レベルでの予防、教育、社会的ケアの活動は、キューバ女性連盟の観点と行動を必要とし、特に脆弱な状況にあると特定された1,236の地域住民社会において、組織の基本的な活動の中心となるべきです。

 

勉強や仕事から切り離された若者たち、依存症の人たち、二人以上の子どもを持つシングルマザーたち、無力な高齢者たちは、多くの場合、人間らしい扱いを受けられずに私たちの周りにいます。

私たちがここ数週間繰り返してきたように、これらの人々を置き去りにすることはできず、その大量の性格から、使命の性質から、これらの課題に取り組む女性の感受性から、キューバ女性連盟を筆頭とするすべての組織の関心と注意の重さを感じなければなりません。

確かに、この組織だけではすべての人の問題を解決することはできませんが、そのためには、地域住民社会の他の要因、特にソーシャルワーカーとの恒常的かつ統合的な協力が必要です。

これを達成し、同時に基礎組織を活性化するためには、あらゆるレベルの指導者、皆さんによって確認された問題の指導者の育成を進めることが必要です。

 

革命における女性の革命は、しっかりとしたマルティ主義者の形成と、それゆえの深い人道主義、利他主義、連帯に基づく使命を持った指導者たちによって始められました。 これらの資質は、キューバ女性連盟が長年にわたって取り組んできた、地域や地域住民レベルでの、私たちの社会のすべての現象や繊細な問題を理解し、対処することを可能にしました。

これらの、そして私たちの居住地の敏感な記憶に残る何千もの例の中に、最も美しい女性的伝統が息づいており、現在の世代のキューバ女性の主な課題が、脈打っています。

この連盟の現在の指導者と会員は、新しい世代に当連盟の活動に対する意欲を可能な限り推進するために、これらの美徳を常に養わなければなりません。 連盟が追求する目的と使命のように、人間の精神を高揚させる仕事において、この動機が欠けることが、決してあってはなりません。

連盟の活動にこの精神を吹き込むためには、形式主義、時代や技術の急速な進歩によって克服された方法ややり方を根絶することが必要です。 新しいプラットフォームやコミュニケーション手段から、その原則を維持することが必要です。FMCを次の世代の時代に届けることは、次の世代がFMCに参加するための第一歩です。

 

親愛なる会員の皆さん、

今日、何度か引用したフィデルの「あなた方は革命の中の革命である」という言葉を思い出し、常に心に留めておいてください。

 

この言葉の意味上の、また政治的な意味において、日常的なもの、融和的なもの、うまくいかないもの、あるいは単にうまくいかないものへの適応に道を譲ることなく、常に自分自身を革命するのです。

フィデルが、大会の初日からあなた方に呼びかけたように、世界を征服し、そして、キューバ女性の熱意と創造的精神をもって、国家の誕生以来、この革命の中心であり続けてください。

封鎖が解かれるのを待つことなく、封鎖に立ち向かい、打ち負かすための私たちの厳しい戦いの中で、今日の複雑な経済環境の中で、可能な限り高度な社会正義を保障するために、 経済措政策の実施における歪みを正し、革命の歴史的敵が社会的爆発を引き起こすことを期待している糧としているマイナスの傾向、腐敗と違法性の増大という現象に清潔かつ断固とした態度で立ち向かうために、私たちはキューバ女性の意志、尊厳、勇気を頼りにしており、キューバ女性の愛の無敵の力で祖国、革命、社会主義を引き続き救います!(拍手)。

幹部の倫理は、これまでも、そしてこれからも、革命の柱であり、チェがよく言っていたように、「そのバックボーン」です。幹部は、国民の隊列から出発し、 困難と不足の中で、犠牲の道を選び、実行し、創造し、変革します。 幹部の中に、国民の信頼がおかれており、幹部の倫理は、帝国の影響と破壊のすべての行動が幹部の模範例を消し去ろうとして粉砕したものへの盾なのです。

最大の歴史的指導者であるフィデルとラウル、そして党指導部は、常に国民の名において、そしてわが祖国の団結のために、幹部の倫理と模範的行動の欠如の現れに対して、正面から、透明で、妥協なき戦いを示してきましたし、今後も示し続けるでしょう(拍手)。

ラウル・カストロ・ルス革命軍将軍が、サンティアゴ・デ・クーバでの革命65周年記念演説で私たちに、求めたように、私たちも行動しようではありませんか。ラウルは、「私はすべての幹部に対し、これほど多くの要求がある中でも、同胞の信頼と模範的な支持を正当化するために、さらに何ができるかを日々熟考し、無知にならず、勝利主義にならず、官僚的な対応や日常的で無神経な表現を避け、空から何かが降ってくると夢見ることなく、今あるもので現実的な解決策を見つけるよう呼びかけます」と語っています。

キューバの女性には貢献できることがたくさんあり、革命はキューバの女性から多くのことを必要としています。

最後に、第10回大会の終わるにあたり、ラウル革命軍将軍が私たちに述べた、評価と激励の言葉を述べます。

「これまで以上に私たちの女性の力と士気が必要です」(拍手)。

 

最愛のビルマに永遠の栄光を!(「栄光あれ!」の歓声)。

社会主義か死か!

祖国か死か!

我々は勝利する! (我々は勝利する!の歓声」(拍手)。

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