「南」は開発と気候変動対策の二者択一を迫られることがあってはならない。

「南」は開発と気候変動対策の二者択一を迫られることがあってはならない。

アラブ首長国連邦のドバイで2023年12月2日、「革命65周年の年」に開催された77カ国+中国首脳会議、気候変動サミット(COP28)開会式でのミゲル・マリオ・ディアス=カネル・ベルムデス(キューバ共産党中央委員会第1書記兼大統領)の演説。

国連事務総長閣下、

COP28議長閣下、

アラブ首長国連邦国務大臣閣下、

ご来賓の皆様、参加者の皆様;

閣下各位:

私の最初の言葉は、パレスチナ及び抵抗している英雄的なパレスチナの人々への支援と連帯です。私たちは、ガザにおける暴力とジェノサイドを終わらせることを要請します。占領国イスラエルの無罪放免は、最早十分です! キューバは、決して無関心ではないこと、そして、このような蛮行を終わらせるための正当な国際的努力を常に支持することを、ここに皆さま方に改めて表明します(拍手)。

私たちの「南」の国々のこうした首脳会議に皆様が出席いただいていることを、私たちは、感謝し、一緒に考えてみたいと思います。このCOP28という重要な集まりに会して、私たちは、行動を統一する必要があります。キューバは、ずっと以前から、この目的を大変重視してきました。

キューバ革命の歴史的指導者であるフィデル・カストロ・ルス最高司令官は、1992年に国家評議会議長として国連環境開発会議に寄せたメッセージの中で、環境と開発の関係を非常に明確に定義しました。彼の見解は、以下の通りです:「発展途上国では、今日自然界に科せられている圧力を倍加させている主要な要因は、その低開発と貧困である。先進国の世界では、不合理な消費を刺激し、再生不可能な資源の浪費と破壊を助長する生活様式が、地域と地球の物理的環境が受ける影響と緊張を、かつてない、想像を絶する規模で増大させているのである」。

その後30年経過して、環境を二重に痛めているこうした関係は、急激な形で、二重の意味で深刻化しています。不合理なまでに豊かな「北」と、ますます貧しくなる「南」との格差は、人的犠牲をより増大させ、拡大している一方、自然が私たちに自由に使えるようにした資源は、浪費されています。

この第28回会議は、パリ協定の実施に関する、第1回グローバル・ストックテイキング(国際的点検)を行うものです。それは、この歴史的な協定の採択に伴って生み出された期待が達成されていない、多次元的な危機という状況の中で行われています。

科学は、世界的な排出量削減の必要性と、世界の気温上昇が1.5度、あるいは2.0度を超えないようにするための残された時間が短いことを確認しています。その一方で、先進国は、不合理な生産・消費パターンを放棄することなく、緩和の分野でその義務の負担を途上国に転嫁する傾向が続いています。また、先進国は、条約や関連文書の下での約束に沿った適切な実施手段を提供せず、気候変動に関する国際的な法体系を一貫して遵守していません。

これらすべてが、今回の会議の交渉過程に重要な課題を提起しています。COP28は、様々な国情や開発目標に見合った、現実的で適用できるグローバル・ストックテイクへと導くことは、依然として可能であり、またそうしなければなりません。

「実施に関する世界」の枠組みに遅滞なく到達し、「損失損害基金」を運用するという歴史的な主張を解決することは、この会議の効果的な成果となるでしょう。

閣下各位、

公正な移行が言われている今、途上国は、共通だが差異ある責任、平等性、それぞれの能力に取り組んでいます。途上国は、先進国がその達成を保証する要素を考慮することなく、この概念を一方的に進展させるのを許すことはできません。

その中心となるのは、真に誰もが後に残されることなく、今日恐らく不十分である、資金供与を含む適切な実施手段の提供です。

「南」は、開発と気候変動対策の二者択一を迫られることがあってはなりません。この2つの要素は、切っても切れない関係にあります。私たちは、私たちの国民の声を代弁し、国民の正当な利益と願望を守る責任があります。

今回のG77+中国グループの首脳サミットが、この努力を推進することを期待しまししょう!

ありがとうございました(拍手)。

Categoría
Eventos
Multilaterales
RSS Minrex