26.05.03 ブルーノ・ロドリゲス・パリージャ:「わが国に対する侵略を正当化する理由は何一つない」
グランマ紙
キューバ共和国外務大臣ブルーノ・ロドリゲス・パリージャによる、「封鎖のない世界を目指して:フィデル生誕 100 周年に寄せる積極的な連帯」と題したキューバ連帯国際会議での演説
おはようございます。
キューバ共産党中央委員会第一書記兼共和国大統領同志、人民権力全国議会議長同志、
首相同志、
キューバ共産党組織担当書記同志、
キューバ夫人連盟事務局長のテレサ・アマレジェ同志、親愛なる同志の皆様、ありがとうございます。キューバ国民に対する、皆様の粘り強く、たゆまぬ、そして勝利を確信した連帯に対し、皆様一人ひとりと、皆様が代表される広範な国際運動に、深く感謝申し上げます。
昨日のキューバ国民によるデモ行進は、ハバナ市民 50 万人以上、そして全国津々浦々から集まった 500 万人以上のキューバ国民が、団結、抵抗、創造、革命への献身、そして思想や武器をもって革命を守る決意を自覚的に示したものであり、極めて重要な出来事でした。それは、歴史的かつ活気に満ちた一日であり、アメリカ帝国主義がこれをしっかりと認識していることを願います。
私たちは、人類にとってもキューバにとっても、とりわけ危険な時代を生きています。
ますます不安定化する国際情勢の中で、武力の行使が常態化し、いわゆる「力に基づく平和」が語られています。一方的な強制措置の蔓延、認知戦争や非対称戦争、領土の占領、天然資源の奪取、国際法の無視と違反、覇権というよりは支配の手段の残忍な行使は、世界を再び多面的な危機的状況に陥らせ、帝国主義の照準、標的となっているキューバを脅かしています。
皆様も、悪名高いマロリー次官補の覚書をご記憶のことでしょう。これは、長年にわたり機密扱いとされていた、キューバに対する封鎖の構想と目的を初めて明文化したものでした。飢餓と絶望を引き起こし、政府を転覆させること。これは、今この瞬間に至るまで、米国による対キューバ政策の本質です。
過去 10 年間にわたる封鎖の強化は、社会的・人道的に影響を及ぼし、また私たちの経済活動に明らかに打撃を与えてきました。2019 年以降、243 件の追加的な強制措置が導入され、キューバへの物資供給、特に 2020 年の夏には燃料の供給を断つという取り組みが極限まで強められました。封鎖措置の残酷な適用、そして医療、医療機器、医薬品の分野における封鎖の強化は、COVID-19 パンデミック中に人工呼吸器の提供を拒否し、医療用酸素ボンベの供給を妨害したことで、対キューバ帝国主義政策の実施における最悪のエピソードの一つとして、私たち国民の記憶から決して消えることはありません。
本年 1 月 29 日、米国は、その領土内にある企業や事業組織からキューバへ燃料を輸出するすべての国に対し、関税による報復措置をちらつかせるという、追加的かつ異常な措置を採りました。これは事実上、60 年以上にわたり激化してきた経済封鎖とその影響の蓄積に加えられる、完全なエネルギー封鎖に他なりません。
これは、戦争行為です。国際法上、戦争行為と規定されている海上封鎖に相当します。
姉妹国であるベネズエラ・ボリーバル共和国に対して海上封鎖が実施された際、米国政府は国際的な犯罪者であるように見られるのを避けるため、すぐにその名称を変更し、「検疫」と呼び始めました。これは、10 月危機やミサイル危機の際にキューバに対して実施されたものを想起させます。
これは、わが国の国民、そしてキューバのすべての家庭に甚大な被害をもたらし、わが国の経済にも極めて深刻な影響を及ぼす行為です。実際、その影響は、以前から現れ始めていました。米軍の司令部が、カリブ海やその先で外国の石油タンカーを追跡し、拿捕し、押収し始めた時からでした。
キューバが、現時点では、国民の生活や経済が求める原油や燃料の需要をすべて自国で賄うことができないことは周知の事実です。キューバは、国際的に認められた貿易と航行の自由という権利を行使して、輸入を行う必要があります。米国政府が、燃料を標的にするとき、単に供給業者や海運会社、保険会社の船舶を拘束するだけにとどまりません。キューバ国内の輸送が停止され、医療サービスや保健サービスが影響を受け、何百万人もの人々の生活が損なわれ、子供たち、高齢者、病人たちが被害を受け、絶望が植え付けられようとしているのです。
これは、世界でも前例のない事態です。ある超大国が、ほぼすべての国家に対し、主権に基づいた行動、すなわちキューバの場合であれば、自国の製品を望む国へ輸出することや、自国民が地球上のいかなる国へも訪問することを禁じる権限を、日常的に濫用しているのです。
これは、キューバに対する犯罪的な攻撃であるだけでなく、あらゆる国家の主権的権利に対する攻撃でもあります。これは、いかなる国に対しても容認できない威嚇行為です。
キューバが被る影響は、おそらく大多数の国々が被るであろうものほど深刻ではありません。それは、まさに、人間と家族を中心に据えた秩序ある社会主義の性質、そしてわが国の経済における社会正義によるものです。しかし、その影響は、深刻であり、皆様もわが国で過ごされた日々の中でそれを体感されたことでしょう。圧力は、明白であり、国民が被る余波は、日々感じられています。私たちが語っているのは、抽象的な話ではなく、人々の日常生活そのものなのです。
その意味で、皆様もきっと、キューバの家族たちがこうした厳しい状況にどのように適応しているか、そして私たちの国民が、創造的かつ革新的で、抵抗力があり、揺るぎない、そして同時に楽観的で明るい姿勢で、その結果に立ち向かっている様子を、お感じになったことでしょう。
キューバが、エネルギー封鎖や現在の状況にどこまで耐えられるのかと問う声もあります。その答えは、昨日、全国至る所の広場や街角に見出されました。
最悪のシナリオにあっても、乗り越えて前進するという私たちの国民の決意は、揺るぎません。キューバでは、消費する原油の約半分を自国で生産しています。すでに、キューバ独自の新しい技術を用いて精製することも可能になりました。
私たちは、地球上で最大級のニッケルとコバルトの埋蔵量を保有しており、これらは極めて重要な鉱物資源です。十分な耕作可能な土地も有しています。干ばつや気候変動の状況にもかかわらず、水資源も確保されています。バイオメディカル・製薬産業など、革新的かつ競争力のある産業と技術も備えています。しかし、最も重要なのは、キューバ革命の主役である国民です。
封鎖は唯一の侵略手段ではなく、米国領土からキューバに対するテロや暴力行為が組織されることへの容認や不処罰も含まれています。そこからは、暴力や反乱が日々煽動されています。
これに加え、キューバ国民に対する認知戦争を展開するための、数億ドル規模の政府プログラムも進行中です。その目的は、誤った情報を流布し、混乱させ、動員力を弱め、国民的アイデンティティや愛国心を破壊し、 キューバ人の感情を傷つけ、尊厳を損ない、党、革命、そしてラウル・カストロ・ルス革命軍将軍やディアス・カネル第一書記兼大統領を中心とする歴史的及び現在の指導部を軸とした、キューバ国民の揺るぎない団結を揺るがすことを目的としています。
現在の対立は、象徴的領域およびデジタル領域においても繰り広げられています。最近キューバで開催された国際コロキウム「パトリア」は、デジタル闘争における連携、そしてインフラ、データ、アルゴリズム、コンテンツ生成とその配信能力、専門的な人材育成、さらにデジタル分野における民主的・進歩的・革命的・左派的な介入のための運用能力を含む技術主権の統合において、大きな可能性を持つ国際的な調整プラットフォームの進展を示しています。また、アルゴリズムの独裁に対抗するための取り組みでもあります。
この 4 月、そしてキューバによるアメリカ帝国主義に対する最初の軍事的勝利、すなわちこの西半球における米国の最初の軍事的敗北を記念する日である 4 月 17 日前後、1,800 万人がキューバに関するデジタル上の対話に参加しました。
その日、ヒロン事件、米国政府による主要指導者たちの声明を通じた攻撃、そして左翼指導者たちによる経済封鎖をジェノサイド行為と断じる動きが重なり、極めて重要な意味を持ちました。その時点で、キューバ問題は、米国との二国間問題から、いわば最上位の国際問題へと移行したのです。
ソーシャルメディアによれば、キューバに対する軍事オプション、すなわち米国による直接的な軍事侵略の脅威は、単なる憶測の域を脱し、世界における現実の制度的議論の場へと入り込んでいます。重要な論点が確立されており、第一に、石油禁輸措置は、集団的懲罰として、人道上の被害を引き起こし、国民全体に極度の損害を与えることを目的とした、人類に対する深刻な行為であるという点です。
第二に、国際的な連帯による多極的な戦線の形成です。
第三に、「キューバが次だ(Cuba is next)」という言及、すなわち軍事的エスカレーションです。
第四に、キューバや進歩的な政府に対する人権分野での操作です。
第五に、キューバにおいて成功し、効果的な広報攻勢の影響です。これは、米国国内における我が国に関する議論にも影響を与え、また、キューバと米国政府との間の対話や交流に関して、世界的な関心を集めています。
最も頻繁に見られる二つの枠組みは、「封鎖」と「連帯」であり、これらは同じ作り話を補強しています。
キューバは、包囲された国家であり、攻撃を受けた国家であり、無能な国家ではありません。これは、帝国主義が人々の意識に植え付けようとしてきた主要な作り話の一つに対する反証です。
確かに、私たちは、米国政府との交流プロセスを開始しました。これは決して特別なことではありません。革命の勝利以来、記憶が正しければ 13 回に及ぶ過去の米国政権のほぼすべてと、私たちは、これを行ってきました。
フィデル、ラウル、ディアス=カネル、そして国家と政府の党指導部は、常に、私たちの深い対立を解決しようと、敬意を払い、真剣かつ責任ある対話を行う用意を持ってきました。過去の経験もあり、私たちは、そうした道を歩む用意があります。双方が意見交換を行い、両国民にとって有益な解決策を見出すべき二国間課題も存在します。
キューバの政治的・経済的体制は、その意見交換の対象にはなりません。いかなる形でも含まれることはありません。私たちの国民や革命に関するいかなる内政問題も、米国との対話の対象にはなりません。
キューバ国民の主権、独立、そして自決権に関わる事柄について、私たちは、決して米国と議論することはありません。
断言いたしますが、私たちは、今後も、社会主義建設のプロセスを絶えず改善することに尽力し、戦い、夢を見続け、その取り組みに全力を注いでまいります。可能な限り最大の社会的正義を実現し、それを守り、最大限に擁護し、その持続可能性を確保するという道を、今後も歩み続けてまいります。
これは、貧者のための、貧者による、貧者の革命です。
これは、昨日私たちの街頭に繰り出したキューバの労働者たちによる、社会主義的かつ反帝国主義的な革命です。
私たちは、キューバが孤立していないことを知っています。そして、いかなるリスクがキューバ人に降りかかろうとも、地球上の正義の事業、反帝国主義の闘いに対して、揺るぎない、そして揺るぎない忠誠を誓います。
私たちは、祖国とは人類であるという思いを胸に、深くマルティ主義者であり続け、フィデルやチェのように、最後まで徹底して国際主義者であり続けます。
去る 1 月 8 日、米国大統領は、ラジオのインタビューで次のように述べました。「…そうですね、侵入してすべてを破壊する以外に、これ以上圧力をかけることはできないと思います」。キューバに対して追加の経済的圧力をかけるかどうか尋ねられた際の回答でした。彼は、手持ちの手段を事実上使い果たしており、残された手段は「侵入してすべてを破壊すること」だけだと認めたのです。
アメリカ帝国主義、政府、軍・諜報機関の方々は、ベネズエラ・ボリーバル共和国大統領の主権と安全を守るために戦うキューバ人たちの、英雄的かつ不平等な闘いが発するシグナルを、よく読み、正しく解釈すべきでしょう。彼らは、帝国主義との戦いで英雄的に戦死しました。
ベネズエラへの侵略が行われた日に戦っている国民の行進、私たちの戦没者への大衆による追悼、最近のヒロンでの勝利を記念する行事、昨日ハバナのホセ・マルティ反帝国主義広場を埋め尽くした 50 万人以上のハバナ市民、そして全国で同じように集まった 520 万人以上のキューバ人の姿を、しっかりと理解してほしいものです。
もしアメリカ帝国主義が、あえて私たちを攻撃するならば、キューバは、蜂の巣となり、キューバは、死の罠となり、キューバは、全人民による戦争の舞台となるでしょう。
昨夜、米国大統領は、次のように述べました。引用します。「……いわゆるキューバという場所について言えば、私たちは、ほぼ即座にその支配権を掌握するだろう」と。
「今やキューバは、いろいろな問題を抱えている。我々は、まず一つ片づける、イランから戻ったらだ」。私たちは、イランへの連帯を表明します。ドナルド・トランプは、こう述べました。「イランから戻ったら、我々の“切り札”の一つを向かわせる。おそらく世界最大級の空母であるUSS エイブラハム・リンカーンだ。それをキューバの海岸から約 100 ヤード、つまりおよそ 90 メートルのところに停泊させる。そうすればキューバ人は『ありがとうございます、降伏します』と言うだろう」。
その前に、彼は、新たな大統領令を発令し、キューバを米国の国家安全保障および外交政策に対する「異常かつ極めて深刻な脅威」として指定することを改めて表明しましたが、これは悪名高い嘘です。
今回初めて、二次的制裁、すなわち、いかなる個人、団体、企業などに対しても適用可能な制裁が設けられました。これは、キューバに関連する行為を行ったという理由だけで、たとえその者の米国における利益や米国経済が、わが国とは何の関係も持たない場合でも適用されるものです。これは、わが祖国に対する封鎖の第三国への適用において、極めて攻撃的かつ前例のない一歩を意味します。
注目すべきは、大統領令の条文そのものだけでなく、その不透明さです。例えば、この懲罰的な措置の対象として指定された、あるいは今後指定される個人や団体を公表する義務はないとされています。これは、まさに、他のすべての人々に対する威嚇や威圧の効果を拡大するためです。
キューバに対する措置の優先分野として、エネルギー分野、軍事・防衛分野、金属・鉱業、安全保障、そして金融が挙げられています。しかし、重要なのは大統領令の文言だけでなく、昨日米国政府によって配布された情報シートでもあります。そこには、米国が最近の相次ぐ軍事的成功とみなすものを列挙しており、奇妙かつ威嚇的な印象を与えています。大統領令には明記されていませんが、この情報シートは軍事的脅威の再確認を意味しています。
疑問に思うのは、超大国の政府が、このような野蛮で、残忍で、無礼かつ無教養な行為に対して、どのような正当化ができるのでしょうか。何十人ものキューバの若者や戦闘員、そして米国の若者の死を招き、破壊と苦痛をもたらすために、どのような言い訳が書き出されるのでしょうか。その目的は、何なのでしょうか。その後、何が起こるのでしょうか。このような軍事冒険が、地域の不安定化や、米国東部へ物資を供給する主要な海上・航空ルートの破壊に、どのような影響を与えるのでしょうか。果たして、数十万人のキューバ人を殺害し、国の破壊を招こうとするのでしょうか。統治不能、貧困、疾病、予測不可能な災難という状況を生み出そうとするのでしょうか。そのような事態が、誰の利益になるのでしょうか。しかし、キューバにはそれを未然に防ぎ、阻止し、その独立、主権、そして社会主義的な自主決定権を効果的に守る能力があるため、そのような事態は、決して起こらないと私たちは、確信しています。
これは、国際社会全体を深刻なジレンマに陥れます。こうした行為に直面して、いかなる国家も、主権的かつ独立した行動をとること、自国民の主権を行使すること、自国の領土内における唯一の適用範囲は、国内法のみであると見なすこと、そして自国の裁判所のみが自国の事柄について管轄権を持つという概念を擁護することは、今日、正義とキューバの側に立ち、支持を示さない限り、不可能となるでしょう。
今日、私たちキューバ人は、自国の海岸から 90 メートル先にいる米国の空母がどうなるのかと、懸念を抱きながら語り合っています。空母がいると、カリブ海は、波立つものです。あの巨大な金属の塊をどうするのでしょうか?国際貿易用のばら積み船やタンカーに転用することはできるのでしょうか?今日、キューバ人たちは、それがダンスフロアになるかもしれないとも話しています。
キューバは、責任を持って行動し、今後もそうするつもりです。直接的な軍事侵略を含め、あらゆる事態に備えてはいますが、これほど危険な冒険を始める前に、理性と常識が勝つことを信じています。
繰り返しますが、わが国に対する侵略を正当化する理由は、何一つありません。
キューバは、誰に対しても脅威を与えません。キューバは、皆様のおかげで抵抗し続けています。なぜなら、キューバは、孤立してはいないからです。
キューバは、自らを守ります。思想をもって守り、必要とあれば武器をもって守るでしょう。ありがとうございました。
