フィデル・カストロと対米関係正常化 , エリエル・ラミレス・カニェド
キューバとアメリカの対立関係をめぐっては多くの神話が伝えられていますが、そのなかの一つは、フィデルが両国関係正常化にとって大きな障害であったと言うものです。しかし、これは両国の対立は、最高司令官カストロの指導のもとで(これは議論の余地のないこと)、1959年キューバ革命が勝利した時に始まったとするものです。この余りにも的外れは考え方は、キューバ米国間の対立はその根本的な本質が定まったとき、それは我々の時代までそのまま変わらない本質ですが、つまりキューバを支配したいという米国側の意図と主権を獲得し、それを守りたいというキューバ側の決意との対立にその原因があることを無視している理論です。この本質は18世紀の末から19世紀初頭にかけて形成され始めたものでした。他方、このような考え方はキューバとアメリカは一度も正常な関係を持ったことがないと言うことも無視しているものです。
両国間の相互理解不在の責任をフィデルの肩にかぶせるという歴史的に不当な行為であるこの考え方に対し、事実と歴史的文書は違う現実を示しています。過去50年余りの年月、アメリカとのmodus vivendi (暫定協定)を目指して進むことを望んだ人がいたとしたら、それは正にフィデル・カストロでした。




