正しい歴史の側
正しい歴史の側
カルロス・M・ペレイラ
去る1月30日、「ベネズエラ、全土で反政府集会」との暗示的な見出しのついた日本共産党機関紙「しんぶん赤旗」に掲載された記事の要約が私の手元に届いた時、その後読む記事の内容があのようなものだとは思いも及ばなかった。日本メディアのやり方がラテンアメリカ・カリブについては米国やヨーロッパの大メディアの報道をそのまま載せるだけに留まることは嫌と言うほど知られているが、日本の共産主義者、左翼を代表するメディアと推測されるものである限り、人はその分析たいし、常により深い専門性と責任を期待するであろう。
公平な観察者なら、ほとんどの日本メディアの所謂ベネズエラ危機の扱いが、徹頭徹尾、特別に否定的で歪曲、操作され選別的なものであることに気づかぬ人はいないであろう。それは第三国にいる特派員からのものも含めてである。(ベネズエラからではない。ベネズエラには日本の新聞社、通信社からはどこの特派員も派遣されていない)。それらの報道は、ベネズエラに対するメディア戦争の特徴の周知のニュアンスをいとも手軽に反復し、経済・社会危機、推測される「民主主義の欠如」と「マドゥロ政権の独裁的性格」を強調してきた。